方法
キャリー仮説のクロスアセット確認
複数市場の一致を因果の証明にせず、キャリー仮説の確認・反証に使う。
確認する市場
円クロス、米国・日本の短期と2年利回り、株式、信用スプレッド、VIX等の広い株式ボラティリティ、出所が明確な債券ボラティリティ、金、広いドル指数、高金利・新興国通貨を、同じ時間窓で比較します。
一致は証明ではない
円高、株安、信用悪化が同時でも、共通原因が景気後退や地政学である可能性があります。先行・遅行は標本とレジームで変わり、日中の為替と月次フローは時間軸が違います。確認とは「仮説なら予想した複数の観察がある」ことであり、排他的な因果識別ではありません。
金も二方向です。初期の換金売りと、その後の実質金利低下・安全需要が異なるため、上昇も下落も単独では巻き戻しを証明しません。広いドルも米金利低下とドル資金需要で符号が変わり得ます。
一致しないときの扱い
円だけが上がり、金利差、FXボラ、株、信用が安定するなら、キャリー物語の確度を下げます。株安でも円クロスが不揃いなら株固有・景気要因を優先して調べます。乖離は「遅れて必ず追随する」という信号ではなく、データ時刻、満期、資産固有要因、仮説そのものを再点検する研究課題です。