概念
リスクプレミアムと資産価格
risk-free rate、equity risk premium、credit spreadとdiscount rateを結ぶ。
要点
資産価格は「金利」だけでなく、期待キャッシュフローと複数のリスクプレミアムの同時変化で読みます。利回り低下が必ず強気、上昇が必ず弱気とは限りません。
基本語彙
リスクフリー金利は信用リスクが非常に低い基準金利の近似です。割引率は将来キャッシュフローを現在価値へ変換する率で、リスクフリー金利と要求リスクプレミアムを含みます。株式リスクプレミアム、信用リスクプレミアム、タームプレミアム、流動性プレミアムは異なる不確実性への対価です。
**利回りの水準**と**基準に対するスプレッド**を分けます。社債利回りが横ばいでも国債利回り低下と信用スプレッド拡大が相殺しているなら、信用環境は悪化しています。
簡単な現在価値例
1年後に確実ではない105を受け取る資産を単純化します。要求割引率5%なら現在価値は `105÷1.05=100`、7%なら約98.13です。他条件一定なら割引率上昇は価値を下げます。しかし期待キャッシュフローが110へ上方修正されれば、7%でも約102.80となります。方向は一要素で決まりません。
株式への接続
利益利回り(earnings yield)は株価に対する利益の比率で、バリュエーション倍率の逆数として使われます。ただし過去利益か予想利益か、利益の質、景気循環性で意味が違います。株式リスクプレミアムも直接観察できる固定値ではなく、モデルや予想利益に依存します。
リスクフリー金利上昇を、成長改善と株式リスクプレミアム低下が相殺すれば株高・金利高が起こり得ます。反対に国債金利が安全需要で下がっても、利益下方修正とリスクプレミアム上昇で株安になり得ます。
実務での使い方
- リスクフリー金利の年限と実質・名目を特定する。
- 期待利益と利益率の改定を確認する。
- IG/HY信用スプレッド、株式ボラティリティを確認する。
- 指数倍率を利益利回りへ置き換えても、単純な国債比較にしない。
- equities-and-interest-ratesの複数シナリオと価格構造へ戻る。
根拠の限界
現在価値の方向は価格計算の性質です。期待キャッシュフローとプレミアムは推計であり、短期市場方向を保証しません。